2021 年度研究集会・会員総会 終了しました

研究集会プログラムの詳細は
こちらをご覧ください。

 コロナ禍の影響を受け,昨年度に引き続き,本年度の研究集会・会員総会もオンラインでの開催となります。個人発表2件,特別講演1件と会員総会で構成しています。研究活動の制約を受ける状況が続きますが,会員の発表機会の確保と意見表明の場を設けるための措置を検討した結果となります。
 遠方の方々も含めて,どうぞ多くの会員の皆さまにご参加いただき,活発な議論を期待したいと思います。

○日  程: 2021年9月18日(土)
○開催方法: オンライン開催(Zoom)
○参 加 費: 会員:無料  非会員:2,000円
○申込方法: 次の事項を明記のうえ,電子メールにてお送りください。
  • 氏名(ふりがな)
  • 所属
  • 会員,非会員の区分
  • 予稿集の送り先(郵便番号,住所)
○申 込 先 : 電子メール:office「アットマーク」jalih.jp
*上記,「アットマーク」は@に変更してください。送信件名に「研究集会参加」とお書き願います。

○申込締切 : 9月6日(月)(必着)

★オンラインによる開催のお知らせ★
・開催前日までに,申込時のメールアドレス宛にZoomアクセス先「ミーティングID」をお送りします。
・また,申込締切後,予稿集を1部(非会員の方には振込用紙を同封)を郵送いたします。


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2021年度第1回研究例会 終了しました

 本年度第1回研究例会は,近刊書『日本の図書館建築:建築からプロジェクトへ』(共編著, 勉誠出版)[
詳細]を上梓された東北大学の五十嵐太郎氏をお迎えして,オンラインで行います。五十嵐氏には,1950年代から現在に至る日本の図書館建築の特色について,歴史的な視点からお話いただく予定です。
 多くの方々のご参加をお待ちしております。

○日  時: 2021年7月3日(土)13:00-14:15
○開催方法: オンライン開催(Zoom)
○参 加 費: 会員:無料  非会員:1,000円
○申込方法: 次の事項を明記のうえ,電子メールにてお送りください。
  • 氏名(ふりがな)
  • 所属
  • 会員,非会員の区分
○申 込 先 : 電子メール:office「アットマーク」jalih.jp
*上記「アットマーク」は@に変更してください。送信件名に「研究例会参加」とお書き願います。

○申込締切 : 6月28日(月)

★オンラインによる開催のお知らせ★
・開催前日までに,申込時のメールアドレス宛にZoomアクセス先「ミーティングID」をお送りします。

○ プログラム
 12:45-    受付開始 
 13:00-14:00 発表 「建築デザインから見る戦後日本の図書館」
            五十嵐太郎(東北大学) 
 14:00-14:15 質疑
 14:30-15:30 運営委員会

発表要旨
 戦後日本の図書館は,時代によって異なるデザインが用いられた。1950年代から70年代にかけては,前川國男による神奈川県立図書館(1954年)をはじめとして,20世紀前半,世界中に広がったモダニズムの建築である。当時,それは民主主義のデザインとみなされ,啓蒙の器として機能した。一方で60年代には建築を動的にとらえるメタボリズムの新しい潮流が登場し,成長・変化する図書館を探求している。80年代を迎えると,モダニズムを批判的に乗りこえようとするポストモダンの動向を反映し,装飾性,象徴性,地域性を備えた図書館が目立つようになった。90年代の後半からは,ガラスを多用する情報化時代のイメージ,既存施設を転用するリノベーション,住民参加のワークショップなどが,重要なトピックとして挙げられる。近年は,地方自治体の財政難を受けて,コンパクトに多機能を集約する複合施設化,あるいは民間企業が運営する事例などが増えた。また,おそらく学生へのアピールを兼ねて,大学の図書館でも,実験的なデザインを導入している。現在,人が集まり,滞在する場所としての本の空間という側面が注目され,商業施設に「ライブラリー」が組み込まれていることも興味深い。


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2021年度第2回研究例会終了しました

 10月1日に全国的に緊急事態宣言が解除されましたが,コロナ禍の感染拡大を防ぐ観点から,本年度第2回研究例会についてもオンラインで行います。
 今回は,膽吹覚氏(福井大学)から,明治中期から昭和初期における福井県丹生郡(にゅうぐん)の2つの図書館について発表いただきます。近代日本の地域図書館の展開について,史資料に基づく貴重な知見が得られることが期待されます。
 多くの方々のご参加をお待ちしております。

○日  時: 2021年11月27日(土)13:30-14:45
○開催方法: オンライン開催(Zoom)
○参 加 費: 会員:無料  非会員:1,000円
○申込方法: 次の事項を明記のうえ,電子メールにてお送りください。
  • 氏名(ふりがな)
  • 所属
  • 会員,非会員の区分
○申 込 先 : 電子メール:office「アットマーク」jalih.jp
*上記「アットマーク」は@に変更してください。送信件名に「研究例会参加」とお書き願います。

○申込締切 : 11月19日(金)

★オンラインによる開催のお知らせ★
・開催前日までに,申込時のメールアドレス宛にZoomアクセス先「ミーティングID」をお送りします。

○ プログラム
 13:15-    受付開始 
 13:30-14:30 発表 「私立福井県丹生郡教育会図書館と丹生郡私立書籍館」
            膽吹覚(福井大学)
 14:30-14:45 質疑
 15:00-16:00 運営委員会

発表要旨
 福井県の近代の図書館については,日本図書館協会編『近代日本図書館の歩み 地方篇』(1992)に数ページ程度の概説が掲載されている程度である。本発表では『近代日本図書館の歩み 地方篇』で取り上げられていない私立福井県丹生郡教育会図書館と丹生郡私立書籍館の丹生郡の2つの図書館について報告する。報告に際しては,私立福井県丹生郡教育会図書館は「丹生郡教育会規則」「私立福井県丹生郡教育会図書館規則」「図書目録」を,丹生郡私立書籍館は「丹生郡私立書籍館設立会会則」「丹生郡書籍館書籍目録」をそれぞれ資料として用いる。これらの資料の分析を通して,2つの図書館の違いを明らかにし,明治中期から昭和初期にかけての福井県下の図書館事情の一端を述べてみたい。



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2021年度第3回研究例会終了しました

 「オミクロン株」の感染拡大に伴い,1月下旬,各県に「まん延防止等重点措置」の適用が発表されるなど,コロナ禍は予断を許さない情勢が続いております。今回の研究例会も,感染拡大を防ぐ観点からオンラインで実施いたします。
 今回は,昨年11月に『司書になった本の虫』(郵研社)[
詳細]を上梓された早坂信子氏から,ご著書の内容に即してご発表いただきます。その後,新藤透氏(國學院大學)にコメンテータとして所見を述べていただいた上で,参加者の皆さまと質疑応答を進めてまいりたいと思います。多くの方々のご参加を期待しております。

○日  時: 2022年3月28日(月)13:30-15:00
○開催方法: オンライン開催(Zoom)
○参 加 費: 会員:無料  非会員:1,000円
○申込方法: 次の事項を明記のうえ,電子メールにてお送りください。
  • 氏名(ふりがな)
  • 所属
  • 会員,非会員の区分
○申 込 先 : 電子メール:office「アットマーク」jalih.jp
*上記「アットマーク」は@に変更してください。送信件名に「研究例会参加」とお書き願います。

○申込締切 : 3月24日(木)

★オンラインによる開催のお知らせ★
・開催前日までに,申込時のメールアドレス宛にZoomアクセス先「ミーティングID」をお送りします。

○ プログラム
 13:15-    受付開始 
 13:30-13:35 開会あいさつ 
 13:35-14:25 発表「近世における読者層の拡大と著作を支えた多彩な図書館の諸相」
           早坂信子
 14:25-14:45 コメント「近世における文庫の蔵書公開」
             新藤透(國學院大學)
 14:45-15:00 質疑
 15:10-16:10 運営委員会

発表 要旨(早坂信子)
 拙著『司書になった本の虫』[詳細]から第二章「江戸時代の図書館物語」,第三章「稿本という夢の形」を採り上げ,時代を突き抜ける独創的な著作やその著者を支えた近世図書館の諸相を紹介したい。加えて,宮城県図書館の古典籍移管事件を改めて振り返り,経過を報告したい。
 地方史を詳らかにして初めて見えてくる日本史があると思う。日本最初の公共図書館「青柳文庫」が「仙台府医学校図書館」に隣接し,並立する存在として誕生したのは偶然ではない。大量かつ良質の書籍の蓄積と集中利用を欲したのは,主知的な学問である考証学であり,幕末の江戸考証学を担ったのが主として医者であった。文献の相互融通を前提とした学者間交流,しかも藩支配領地を超えたネットワークは,人的交流とともに出版物の地方への伝播ももたらした。その延長線上に「青柳文庫」は誕生した。家の記録や日記,手紙に残る「青柳文庫」「龍宝寺法宝蔵文庫」「名山蔵文庫」等の利用の足跡を概観する。
 また,仙台藩の三人の御番医師,工藤平助,桑原隆朝(養純),大槻玄沢の,長女,嫡男,孫達が切り開いた独創的な知的活動の到達点を紹介したい。
 11年前,我々は東日本大震災に見舞われた。多くの人命が失われ図書館も沢山傷を負ったが,図書館界にもたらされたいわば「悪因善果」が二つある。一つは,一関市の被災家屋の解体中に救出された屏風の下張りから発見された青柳文蔵の「蔵書及び千両」献上の願書である。これは,仙台藩への最初の願書である。もう一つは,宮城県図書館古典籍の移管阻止を成し遂げさせた最大要因というべき大地震のタイミングである。巨大な悪因に比べればささやかな善果でしかないが,これを次の研究に活かすのは我々の責務であろう。

コメント 要旨(新藤透)
 公共図書館の元祖といわれているのが仙台藩の青柳文庫であるが,近世には個人蔵書を広く公開する思想が誕生してそれなりに広がっていた。わが国で個人蔵書が構築されはじめたのは奈良時代であり,最初の「公開図書館」と呼ばれるのは石上宅嗣の芸亭である。しかし平安・鎌倉・室町・戦国と個人蔵書が貸し出しをされたケースは大変多いが,芸亭のように不特定多数の者に利用を許可する事例はみられなかった。
 江戸時代も半ばを過ぎると,有力大名が個人的に蔵書を築き藩内の人物に閲覧を許可することが各地でみられるようになってくる。しかしコネクションがない者には,どれほど貴重な書物を大名が個人的に所蔵していても何の意味ももっていなかった。ここに蔵書公開の必要性が誕生したと思われる。
 国学者荷田春満は個人蔵書を広く一般公開する文庫を設立する計画をもっており,本居宣長も松坂に公開文庫設立を計画し,建白書まで著している。国学者だけではなく,儒学者荻生徂徠も徳川将軍家の紅葉山文庫の蔵書公開を『政談』で訴えている。
 江戸後期になると仙台の青柳文蔵の青柳文庫など,「公開型」の文庫も多くなってくるが,本発表では嘉永元年(1848)に三河の羽田八幡宮内に羽田野敬雄が設立した文庫について概説し,公開図書館の一事例として早坂報告のコメントに代えたい。
明治初年に文部省の市川清流が「書籍院建設ノ儀ニ付建白書」を文部卿大木喬任に提出したのも,旧紅葉山文庫の非公開性を憂えたからであった。






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