日本図書館文化史研究会
創立25周年記念 2007年度研究集会・総会のご案内


 2007年度日本図書館文化史研究会研究集会・総会を、下記のように開催します。今年度の研究集会は、本研究会の創立25周年を記念しての、特別企画となりました。多くの方の参加を期待します。
 なお、講演、個人発表の内容等詳細につきましては、決定次第、研究会のウェブサイトに掲載します。

案内PDF版(講演・発表要旨付)(215KB)

○日  程: 2007年9月15日(土)・16日(日)
○会  場: 同志社大学寒梅館 地下1階会議室(地A)(京都市上京区烏丸通上立売下ル御所八幡町103)
○交  通: 
  • 京都市営地下鉄烏丸線今出川駅2番出口より徒歩1分
  • 京阪本線出町柳駅下車徒歩15分
会場・交通についてはこちらをご参照ください。
○参 加 費: 2,000円(懇親会参加費は6,500円)
○申込方法: 次の事項を明記して、下記まで電子メール、ファックス、または葉書でお申し込みください。
  • 氏名(ふりがな)
  • 所属
  • 懇親会参加の有無
  • 図書館見学会参加の有無 申し込みが定員に達しましたので、受け付けを終了いたしました。 (2007年8月25日追記)
○申 込 先〒321-3295 宇都宮市竹下町908
 作新学院大学 司書・司書教諭課程
 小黒 浩司
 電子メール:oguro@sakushin-u.ac.jp
 ファックス:028(670)3671
○申込締切: 2007年8月31日(必着)


○プログラム
第1日:9月15日(土)
11:00-12:20 同志社大学図書館見学会
  • 見学会の参加は、会員優先とし、先着順に受け付けます。
     申し込みが定員に達しましたので、受け付けを終了いたしました。 (2007年8月25日追記)
12:20-13:30 昼食休憩
13:30-14:30 会員総会
14:40-14:50 開会挨拶
14:50-15:50 特別講演1 小川 徹 日本古代の図書館を考える
16:00-17:00 特別講演2 岩猿 敏生図書館文化史と図書文化史
 
17:20-19:20 懇親会(25周年記念パーティ)
  • 会場 : 寒梅館7階レストラン SECOND HOUSE will
  • 参加費: 6,500円


第2日:9月16日(日)  個人発表
10:00-11:00 個人発表1 東北帝国大学時代の田中敬に関する一考察  −『図書館教育』を手がかりとして−
   石川 賀一 (筑波大学図書館情報メディア研究科)
   
11:00-12:00 個人発表2 ジェシー・H・シェラが学部長を務めたウェスタン・リザーブ大学ライブラリー・スクールの歴史(1904-79)
   松崎 博子(筑波大学図書館情報メディア研究科)
   
12:00-13:00 昼食休憩 ○ 昼食は、大学近辺の食堂で各自おとりください。今出川駅近くにはコンビニもあります。
 
13:00-14:00 個人発表3 もり・きよしの鳥取県立鳥取図書館時代
   津村 光洋 (鳥取大学附属図書館)
   
14:00-15:00 個人発表4 日本の大学図書館渕源史―帝国大学図書館の成立―
   野 彰 (跡見学園女子大学)
   
15:00-17:00 運営委員会 


○講演要旨・発表要旨
特別講演要旨
特別講演1 小川 徹 日本古代の図書館を考える
 最近の論考などから、日本図書館史の研究もようやくここまできたかという思いがしますが、前近代、なかんずく古代・中世については専攻論文がほとんどなく、蓄積はゼロに近い状況です。そういうなかでこの領域で何をどう考えればいいのかは、つまずきながら模索していく以外にありません。ほんのわずかですが、奈良時代のことについて近年の古代史研究の成果によりつつ、二三考えてみようと思います。
特別講演2 岩猿 敏生 図書館文化史と図書文化史
 歴史研究は通常個別の過去の事実を研究対象とすることが多いが、その事実の持つ歴史的意味を明らかにするためには、その時代背景の理解が必要となる。個別の事実の時代背景の研究が通史研究であるが、通史研究で重要な意味を持つのが時代区分である。
 私は図書館文化は図書文化の成立を前提とするので、図書館文化史の通史を考える時、図書文化を担当した階級の変遷によって時代区分を行い、古代から敗戦に至るまでの日本図書館史の通史の叙述を試みたが、当然のことながら多くの問題が残されている。そのいくつかをとりあげてみたい。それとともに、ペーパレス時代に当面し、図書文化に基づく図書館文化をどのように考えるべきかを、過去の歴史に学びながら考えてみたい。

個人発表要旨
発表1石川 賀一(筑波大学図書館情報メディア研究科)
東北帝国大学時代の田中敬に関する一考察―『図書館教育』を手がかりとして―
 田中敬(1880-1958)は戦前、東北帝大附属図書館の司書官を務めるなど活躍し、戦後も図書館界に関わってきた人物である。その一方で『図書館教育』など多くの著作を残し、図書学研究による博士号取得までに至った。戦前から日本の図書館界に影響を与えた人物であるとして、田中の死後、岩猿敏生らによって著作集が発刊された。しかし、これまでの田中の先行研究は書誌学方面や図書館学の研究において部分的に取り上げられるに止まっている。その一因として田中に影響を与えた沢柳政太郎との関係といった教育学との接点に関する検討が不十分であったと考えられる。本発表では東北帝国大学時代の田中の言説、『図書館教育』を中心に田中の図書館論とその教育観について検証を試みたい。
発表2松崎 博子(筑波大学図書館情報メディア研究科)
ジェシー・H・シェラが学部長を務めたウェスタン・リザーブ大学ライブラリー・スクールの歴史(1904-79)
 ジェシー・H・シェラが1952-71年のあいだ学部長を務めた(ケース・)ウェスタン・リザーブ大学ライブラリー・スクールは、学内にドキュメンテーションセンターを設置し(1955)、機械による情報検索の先端を行ったことで知られる。
 しかしながら、19世紀の終わりから20世紀中葉にかけて、何不自由ない暮らしを享受できたにもかかわらず身を粉にして働き、図書館に関わる技術の発展、伝達に没頭したひとたちの、開学以前から続く連続がそこにあったことや、1950−60年代、図書館学の学際性を説いたシェラが、ここをサブジェクト・ライブラリアン養成の実践の場としていたことについては具体的には日本では知られていない。これについて発表したい。
発表3津村 光洋(鳥取大学附属図書館)
もり・きよしの鳥取県立鳥取図書館時代
 NDCの考案者もり・きよしは、1931年6月から約3年半にわたって鳥取県立鳥取図書館に勤務した。鳥取図書館は、1931年7月に開館しているが、その後数年間にわたり主任司書の河野寛治を中心に、利用者の団体活動、巡回文庫など、その歴史の中でも特に注目される活発な活動を行っていた。また、新聞記者など地域の文化人のたまり場にもなり、鳥取図書館を中心とする様々な文化活動を指して、鳥取では「図書館の屋根の下」という言葉が広く使われるまでになった。当時20代の後半であったもりは、これらの活動から強い影響を受けるとともに、彼自身もまた、その活動の中で重要な役割を果たしていた。
発表4野 彰(跡見学園女子大学)
日本の大学図書館渕源史―帝国大学図書館の成立―
 東京大学は明治10年に誕生した。そして同19年3月には名称を帝国大学と改称すると共に、体制を大幅に変革する。図書館は東京大学の時代から存在したが、変革の嵐を免れることはなかった。この変革によって帝国大学図書館はどの様にそしてなぜ変革したのであろうか。発表ではこの点について解明をする。このように書くと、この発表は1特定大学の図書館史と誤解されがちであるが、日本の大学図書館の淵源史でもある。


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